No.002 年齢異称
年齢によって特別な名前がついてる場合があります。その名を年齢の異称と言います。
そのうち、長寿の祝いとなるものは賀寿と呼ばれます。
ちなみに、おばさんが年齢をごまかす行為は年齢詐称といいますw
▼昔の書物に由来するもの
10歳 | 幼学(ようがく) | [礼記曲礼上]学問を始める年齢から |
15歳 | 志学(しがく) | [論語為政]孔子が自分の15歳の時「学に志した」と言った事から |
20歳 | 弱冠(じゃっかん) 男のみ | [礼記曲礼上]古代中国で男子20歳を「弱」といい、元服して冠をかぶったことから |
30歳 | 而立(じりつ) | [論語為政]孔子が学問・道徳を確立した年齢とされることから |
40歳 | 不惑(ふわく) | [論語為政]孔子の考えに一点の惑いもなくなったとされる年齢から |
50歳 | 知命(ちめい) | [論語為政]孔子が天命を悟ったとされる年齢から |
60歳 | 耳順(じじゅん) | [論語為政]孔子が人の話を聞けば、すぐにその是非が分かるようになったとされる年齢から |
70歳 | 従心(じゅうしん) | [論語為政]孔子が思いのままに振舞っても、決まりにはずれないようになった年齢から |
70歳 | 古希(こき) | [杜甫、曲江詩「人生七十古来稀」]古来七十まで生きる人はめったにいないことから |
▼字に由来するもの
48歳 | 桑年(さうねん) | 「桑」の異体字の「縺vを分解すると「十」が3つと、「十八(木)」に分けれるから |
77歳 | 喜寿(きじゅ) | 「喜」の草書体が「七十七」のように読めることから |
80歳 | 傘寿(さんじゅ) | 「傘」の略字体が「人」と「十」から成るから |
81歳 | 半寿(はんじゅ) | 「半」の旧字体が「八十一」と分解できるから |
88歳 | 米寿(べいじゅ) | 「米」を分解すると「八十八」と成るから |
90歳 | 卒寿(そつじゅ) | 「卒」の略字体「卆」から |
99歳 | 白寿(はくじゅ) | 「百」から「一」ととると「白」に成るから 100-1=99 |
108歳 | 茶寿(ちゃじゅ) | 「茶」を分解すると「十」が2つと、「八十八」に分けれるから |
111歳 | 皇寿(こうじゅ) | 「皇」の「白」は99歳を表す。「王」は「十二」と分解できる |
▼還暦系のもの
61歳 | 還暦(かんれき) | 干支(十干十二支)は全部で60種類、自分の生まれた干支に還ってくる年だから |
121歳 | 大還暦(だいかんれき) | 2度目の還暦だから |
実はこの他にも、まだまだ大量に異称があります。(還暦、大還暦、珍寿、華甲など)
結局、知ってて役に立つのは、
60歳 還暦、70歳 古希、77歳
喜寿、80歳 傘寿、88歳 米寿、90歳 卒寿、白寿 99歳です。
この7つの賀寿さえ知っとけば、あとは知らなくても全然いいです。
最後に、言いたいことがひとつ。
121歳の賀寿に、「大還暦」というのがありますが、そんな長生きの人はめったにいません。
ていうか、この異称は必要ないんじゃ・・・。
since 2003/5/25