No.054 コンセントには向きがある

今、世の中ではさまざまな電化製品がある。
そして、電化製品につきものなのがプラグだ。
プラグはコンセントに差し込む。それが常識。

みなさんはプラグをコンセントに差すとき、向きを考えているだろうか?
コンセントには左と右の二つの穴がある。
実はそれぞれ極が全く違う。

次の写真を見ていただきたい。

家庭用コンセントの写真ですね。
よ〜く見てみましょう。左の穴のほうが微妙に大きいのです。
ご自宅のコンセントも見てみてください。左のほうが大きくなっています。

実は左側はアース(接地側)なんです。
左側のコンセントは地面とつながっているんです。

普通、送電線には6600Vの電圧で電気が流れています。
それを変圧器で100Vに下げ、家庭用コンセントに送っています。
しかし、変圧器が何らかの影響で故障したらどうなるでしょう?
高圧電流が電子機器に流れ込み、感電、故障、火災等の原因になります。

そこで、アースが役立つんですね。
高圧電流は左側の穴から地面へと放電されるため危険から免れられるということです。
すばらしいですね。

実際、電流が流れてきているのは右側の穴です。
なので、左側の穴に手を突っ込んでも感電しません。(※危険ですので絶対に真似しないで下さい)

「感電しない」というのが本当なのはみなさんも身近に経験しています。
それは、電球を交換する時です。
電球ソケット(ランプレセプタクル)に電球を差し込むわけですが、
電球を差し込むとき、ソケットの金具に触れることがあります。
しかし、そこはアースの方につながっているため感電しないのです。
なので、ソケットの金具は触っても大丈夫ってことです。(※危険ですので絶対に真似しないで下さい)
実際に電気が流れてきているのはソケットの内部のずっと奥です。
なので、ソケットの内部のほうに手を突っ込むのは危険です。

「感電しないってわかったから、電球を換える時は楽勝だ」って思ってる方、
もし、電気配線をした業者が接続する極を間違えていたらどうだろう?
電球を換える時、ソケットの金具に手が触れた途端、100Vの電気が!!
あぁ〜恐ろしい。

というわけで、電球交換時は電気のスイッチを切ってから交換しましょうね。

プラグをよく見ていただきたい、大概は2本のコードが並列してくっついている構造になっているんですが、
どちらかのコードに白線が書かれていることがあります。

こんな白線を気にしてる人はあまりいないと思います。
実はあの白線があるほうをコンセントの左側(アース)に接続しなければならないのです。

最近の電化製品は逆に差しても、ちゃんと動きます。
しかし、白線側のコードをきちんとアースに接続するかどうかで性能が大きく変わることがあります。

例えば、オーディオ機器はプラグをコンセントに正確に差すことによって、音質が綺麗になります。
ノイズとなる邪魔な電気がアース側から放電されたために起こるのです。

そして、インターネットの普及とともに広がったのが、ADSLなどのモデム。
あれもコンセントに正確に差すことによって、通信速度が上がります。

TVやパソコンなどは画質がよくなったりします。

コンセントの向きをしっかりと意識することによってこんなにも違いが出ます。
驚きですね。

さて、さきほどの電球の話の続きですが、
卓上ライトは自分でコンセントにプラグを差します。
このとき、プラグの向きを正確にしないとソケットの金具部分に100Vの電気が流れることになります。
しかも、卓上ライトはスイッチを消しても金具部分には電気は流れっぱなしになっているのです。
ちゃんとコンセントからプラグを外してから電球交換しましょう。

以上、コンセントの向きは大切だということです。
これからはコンセントにプラグを差す時、いちいち向きを確認してみてはいかがでしょうか?

since 2004/3/28

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