No.072 平方根の近似値
そもそも平方根とは...
へいほう-こん【平方根】..ハウ.. |
というもので、数学では不可欠なものです。
しかし、平方根はほとんどが無理数で、終わりがありません。
√の中の数 | 値 |
1 | 1 |
2 | 1.4142135623730950488016887242097... |
3 | 1.7320508075688772935274463415059... |
4 | 2 |
5 | 2.2360679774997896964091736687313... |
6 | 2.4494897427831780981972840747059... |
7 | 2.6457513110645905905016157536393... |
8 | 2.8284271247461900976033774484194... |
9 | 3 |
10 | 3.1622776601683793319988935444327... |
11 | 3.3166247903553998491149327366707... |
12 | 3.4641016151377545870548926830117... |
13 | 3.6055512754639892931192212674705... |
14 | 3.7416573867739413855837487323165... |
15 | 3.8729833462074168851792653997824... |
16 | 4 |
17 | 4.1231056256176605498214098559741... |
18 | 4.2426406871192851464050661726291... |
19 | 4.3588989435406735522369819838596... |
20 | 4.4721359549995793928183473374626... |
無理数を覚えることは不可能ですが、近似値を覚えることは可能です。
平方根の近似値を覚えていると、なにかと便利です。
そこで√20までの近似値の覚え方を紹介します。
√の中の数 | 近似値と覚え方 |
2 | 一夜一夜に人見 頃(ひとよひとよにひとみごろ) 1.41421356... |
3 | 人並みに 奢れや (ひとなみにおごれや) 1.7320508... |
5 | 富士山麓鸚鵡鳴く (ふじさんろくおうむなく) 2.2360679... |
7 | 菜に 虫いない (なにむしいない) 2.64575... |
11 | 寒いROM不死や(さみいろむふしや) 3.3166248... |
13 | 去ろうGOGOGO
(さろおごーごーごー) 3.60555... |
17 | いーな良い兄さん良い(いーなよいにいさんいい) 4.12311... |
19 | 子 妻 焼く (しさいやく) 4.3589... |
上の8つを覚えれば、√22までは近似値がわかります。
√の中の数 | 近似値の求め方 |
6 | √2×√3 |
8 | √2×2 |
10 | √2×√5 |
12 | √3×2 |
14 | √2×√7 |
15 | √3×√5 |
18 | √2×3 |
20 | √5×2 |
以下の4つの平方根は、無理数ではなく、整数の値が存在します。
√の中の数 | 値 |
1 | 1 |
4 | 2 |
9 | 3 |
16 | 4 |
では、問題です。9の平方根はなんでしょう?
答えは3 ・・・ではないです。
はじめにも述べたとおり、平方根には正負の二つが存在します。
よって、答えは±3。間違えやすい所ですので注意してください。
ちなみに、平方根の記号「√」は、根号といい、英語でroot(ルート)と言います。
rootの頭文字の「r」が変化して、「√」になったのです。
ちなみに、rootは「根」という意味があります。
(一言雑学集No.009より)
みなさんは差し金という道具をご存知でしょうか。
技術で使ったことがあるかもしれません。L字型の直角定規です。
この定規、実は平方根を利用した機能があるのです。
1つの差し金には、3種類の異なる目盛りがついています。
表目、角目、丸目です。
表目は、差し金の表にある目盛りで、普通の定規と同じ、普通の目盛りです。
裏目は、差し金の裏にある目盛りで、長いほうに角目、短い方に丸目という目盛りがついています。
丸目は、普通の目盛りの1/π倍の目盛りです。
角目は、普通の目盛りの√2倍の目盛りです。
丸太の直径に角目をあわせ、その目盛りを読むと、
その円から取り出せる正方形の角材の一辺の長さがわかります。
面倒な計算をしなくても、瞬時にわかるというすぐれものです。
また、円の直径に丸目をあわせ、その目盛りを読むと、
それが、その円の円周になります。
差し金は、大工の知恵の結晶なのです。
下の表を見てください。
番号 | A列(mm) | B列(mm) |
0 | 841×1189 | 1030×1456 |
1 | 594×841 | 728×1030 |
2 | 420×594 | 515×728 |
3 | 297×420 | 364×515 |
4 | 210×297 | 257×364 |
5 | 148×210 | 182×257 |
6 | 105×148 | 128×182 |
7 | 74×105 | 91×128 |
8 | 52×74 | 64×91 |
9 | 37×52 | 45×64 |
10 | 26×37 | 32×45 |
これは紙の大きさ(JIS仕上げ寸法)の表です。
実は、A0〜A10用紙、B0〜B10用紙は全て、縦と横の比率が1:√2になっているんです。
A0の半分が、A1。その半分がA2。その半分がA3・・・とやっていったときに、
常に縦と横の比率が等しくなるのが、1:√2だけなのです。
実は、1:√2は、人が見て美しいと感じる比率「黄金比」に近い、「白銀比」というものです。
ちなみに、黄金比は1:(1+√5)/2です。
(雑学的疑問集No.001より)
√5を「富士山麓にオウム鳴く」と覚えている人がいますが、間違いです。
「富士山麓オウム鳴く」が正しいのです。
そういえば、1995年5月16日に、オウム真理教の松本智津夫が、
富士山麓の山梨県上九一色村の教団施設に潜んでいるところを逮捕されましたよね。
これぞまさに「富士山麓オウム鳴く」。
テレビでも、√5が、この事件と酷似していることは幾度も取り上げられました。
現在は「富士山麓オウム無く」ですね。
※今回の見聞録は、pooch氏が作成してくださったものに、管理人FWが加筆したものです。
イラストもpooch氏が書いてくださりました。ありがとうございます。
since 2005/3/15
2005/3/18 ケイ化タングステンさんの情報により白銀比について加筆。