No.011 1km糸電話をつくろう リベンジ編
2005年3月25日、琵琶湖岸で1km糸電話を作ったのですが、通話実験ができませんでした。
参照 No.010 1km糸電話をつくろう
2005年3月30日、2人の男が、1km糸電話の通話実験ができなかった屈辱を晴らすため、
余った材料で、約1km糸電話をつくろうと立ち上がった・・・。
メンバー
管理人 フレッシュワーズ
常連客 urban氏
準備物
糸(約1km)
紙コップ
ボールペン
もったいないので、この前の実験のあまりの糸を使うことにしました。
右側の"玉"は、からまっていて使用不能なので、
今回は左側の2巻を使うことにしました。
何mあるのかは、伸ばしてみないとわかりません。
以前の実験の反省点は、「人通りが多い」「障害物が多い」ということです。
だから、今回は人通りが少なくて、障害物が少ないところを選びました。
人通りが少なくて・・・・。つまり、人が通れないようなところだ。
障害物が少ない・・・・。つまり、障害物がない、空中だ。
そんなところあるのか・・・・、お!!
川だ!!
川の上をわたすように、糸を張れば、障害物ゼロ (・∀・)!
しかし、川に水があると、厄介です。
対岸まで行くために、橋を通らなくてはなりません。
だから、水が流れていない川を使うことに。
てなわけで、今回の舞台は・・・。
草津川(滋賀県草津市)です。
2002年に水がせきとめられ、現在は廃川。
廃川なので、草は生え放題。ここなら人通りも少なくて、糸電話に最適。
早速、糸電話をつくりましょう。(15:11開始)
まずは、ボールペンで紙コップに穴をあけます。
威勢良くやったら、刺さりすぎた(´A`)マー
次に、水糸2巻をジョイントして、一心同体にします。
どっちが、いっぱい巻いてある方を伸ばすかは、
ジャンケンで決めました。
見事にFWが負けて、ひたすらに長い方を伸ばすことに・・・。
その代わり、urban氏が対岸へ渡ることに。
川底を通って向こうに行くurban氏。こんなとこ人が歩くとこじゃありません。
(マウスオーバーで水糸を表示)
無事、対岸へ行けました。水糸は川底のススキにひっかかりまくりorz
FWの手の中で、回転していた水糸が突然止まりました。
どうしたのかと思い、urban氏に、携帯で連絡をとると...
「もう終わった」
早すぎです。やられました。
上の写真でいうと、橋の向こうにちょっと行ったところで終わったみたいです。
てなわけで、休憩してたFWも、そろそろ出発。
しかし、FWの行く手は、なぜか険しい。
めりこむ足元。
不安定な足元。傾斜角60度。
この直後、事故が発生しました。
「不安定な足元。」とか、呑気なこと思いながら写真撮ってたら、
バランス崩して、転落しました。
幸い、川底は枯草だらけなので、クッションになってくれました。
15:31。FWも糸を伸ばす作業が完了しました。
早速、urban氏に携帯で連絡。
そのとき、urban氏側では、事件が起きていたようです。
urban氏はこう言いました。
「おばさんの自転車が糸に引っかかって、切れた。」
・・・・・・。
とりあえず、FWは糸を、足元に生えてるツルに結び付けといて、
urban氏側に行ってみました。
(↑これ、簡単に「行ってみました」って言ってるけど、1km近く歩くのですごく大変です。
しかも、今回は足元が険しいのでエネルギー消費しまくりです。)
糸が川に平行って、おかしくないか?
スタート地点に戻って、水糸を見てみたら、
川に平行に糸が張っています。
対岸に糸を張ってるのに、川に平行になってるとか・・・。
んで、前のほうを見ると、草ボウボウだし。確実にひっかかってる。
urban氏は、おばさんに切られた糸を探すのに手間取っているので、
FWは一人で、糸が引っかかっているところを、手作業で外していきました。
しばらく外していくと、突然、糸がビンと張りました。
対岸まで、まっすぐに張ったみたいです。
川の上に水糸が渡った瞬間、感動しました。
この感動をurban氏に伝えようと、急いで彼のところまで行きました。
保護色なので風景に溶け込んでる水糸。
urban氏に、川の上に糸が張ったという感動的なことを伝えたら、
彼は、水糸を近くの鉄柵に結び付けてから、見に行きました。
草ボウボウで、不安になってくる。
橋の上から写真を撮ってみました。
(マウスオーバーで水糸を表示)
遠すぎ。urban氏の姿が見えない。
とりあえず、この辺で水糸がひっかかっているところもFWが外すことに。
左側に見えるのが川。このススキから糸を全部外すのは一苦労。
ススキがボウボウと生えています。
一つのススキから外すと、次のススキに引っかかる・・・。
何度も何度も同じ作業を繰り返していきました。
途中、こんなに厄介な引っかかり方をしてるところもありました。
ススキの内部を通ってる・・・。
引っかかってるように見せかけて、引っかかってないところもありました。
木に引っかかってるように見せかけて、枝の間をギリギリで通ってるという罠。
歩道から、何気に視線を感じます。
「何やってんだ、あいつら。」と言わんばかりのおじさん。
大体の引っかかりを解き放ったので、一直線に糸が張りました。
urban氏と連絡を取り合い、ついに通話実験をやってみることにしました。
ちなみに、そのときいた場所から近い方の水糸の端に行ったので、
初めのポジションとは逆で、FWが橋の下、urban氏が足元が険しい地帯につきました。
16:39。(開始から1時間18分)
運命の時間がやってきました。
これで苦労が報われるか、水の泡となるかが決まります。
FWカメラ(橋の下)
urbanカメラ(足元が険しい地帯)
さぁ、糸を強く張って!!
いざ!!
プチッ!!
・・・FWの紙コップの中で、糸をとめる役割をしていた枝が折れてしまいました。
張っていた糸は、ゴムのように、どっかに飛んでいきましたorz
FWは糸の捜索を開始しました。
すると、どこからともなく「そこやで〜」という声が。
通りすがりのおじさんです。
以前の実験のときと違って、今回は怒られません。応援されました!!
ありがとう!おじさん!
何事もなかったように去っていくおじさん。男らしい!
さぁ、糸をつないで、再挑戦です。
そして、16:49。
urban氏が、紙コップに「あーーーーー」という声を発しました。
その声は、長い長い糸電話を通って・・・・、
遥か彼方から、FWに伝わってきました。
「あーーーーー」
キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!
感動です!!
よし!この感動をurban氏にも!!
「あーーーーー」
携帯電話からはurban氏の声が!
「うおぁ!聞こえたぁ!!」
感動です。苦労が報われました。
頑張った甲斐がありました!
urban氏は、あとでこう語りました。
「感動した。まさか1km糸電話がこんなに大変やとわ思わんかった。。」
1kmを何回も往復した、この大変さ。文章では表現しきれません。
さぁ、無事、通話実験が成功したので、あとは片付けです。
手作業でひたすら糸を巻きます。ものすごく大変な作業です。
FWが糸を巻いていると、犬の散歩中の、60歳ぐらいのおじいちゃんが声をかけてきました。
爺「この糸は、凧揚げの糸か?」
FW「いや、糸電話の糸です」(成功したから自信満々に)
爺「糸電話!!??そりゃまた、えらい長いなぁ」
FW「はい、あっちの橋のほうから、ずっと続いています」(有頂天になりながら)
爺「何?あっちの橋から!?それはよくやったなぁ。立派や!」
「最近の若い者は、そない大変なことせぇへんからなぁ」
「よい経験をしたなぁ。ほんま立派や!」
FW「あ、ありがとうございます!」
爺「やはり糸が草とかに接触しないようにしな、音は伝わらんな?」
FW「はい、接触しないようにするのが大変でした」
爺「接触しないようにやったんか。ほぉ。頑張ったなぁ」
「キミ、何年生や?」
FW「今度、高校一年生になります」
爺「若いのに関心や。よい思い出を作ったなぁ」
褒められちゃいました!!かなり嬉しいです!
以前の実験のときと大違い。
いいおじいちゃんです。ワンちゃんも利口だし。
こうして、1km糸電話企画は成功をおさめて、終了しました。
17:22。開始から2時間11分のことでした。
さて、今回の糸電話は一体、何mだったのか地図で確認してみました。
(マウスオーバーで水糸を表示) ©
国土画像情報(カラー空中写真)・国土交通省 「昭和62年度
京都東北部」
830mです。四捨五入すると、1kmです。
830mっていうと、東京タワー2.5個分ぐらいです。
地図で見てもわかるとおり、かなり長い距離です。
こんな距離でも、糸電話が通じるなんて!
さて、前回、今回の実験をしているとき、
通りすがりの数人の人から、応援のメッセージをいただきました。
また、前回の実験レポートを見てくださった方々から、
面白かったとの感想もいただきました。
こうしてたくさんの人とふれあうことができたのも糸電話のおかげです。
糸電話は声だけでなく、人と人との心もつないでくれたのです。
since 2005/3/31
2006/1/30 地図を航空写真にグレードアップ。(著作権法第32条に基づく引用)
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