No.020 片方の極しかない磁石は実在するのか?

タングステンさんの疑問
 本を読んでいたら、「モノポール」という、
 S極ならSだけ、N極なら、Nだけの磁石があるという噂を聞きました。
 本当なのでしょうか?

フレッシュワーズの回答
 モノポールとは「磁気単極子」のことで、普通の磁石はダイポールといって「磁気双極子」です。
 双極子は、S極とN極が必ずペアになっているものです。
 N極の反対側は必ずS極です。磁石を2つに割っても割ったところがN極とS極になります。

 だが、モノポールはN極、またはS極しかない磁石なのです!!

 では、そんな磁石が存在するのか??
 18世紀の
マクスウェルは存在しないことを証明しました。これは当時の理論では正しかったです。
 だが、1934年に
ディラックが新しい物理学(量子力学)では存在することを証明したのです。
 たくさんの人が、モノポールを探しましたが、現在はまだ見つかっていません。
 もし、見つかるとしても、
約0.000000001グラムぐらいだろうと言われています。

 モノポールは、陽子(水素の原子核)にぶつかると陽子が壊れます。
 この現象を見つけるための機械が
岐阜県の神岡鉱山にあります。
 これは
東京大学宇宙線研究所が作ったものです。
 しかし、これを使ってもモノポールは見つかっていません。

 というわけで、理論的には存在するが、実際には見つかっていないということです。

since 2003/6/15

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