No.101 なぜ餅は膨らむ?

シェルさんの疑問
 この季節外れに餅を食っていたんですが、何故餅は焼くと膨らむのでしょうか?
 そのメカニズムをお教えいただきたいです。

ナ変さんの回答
 餅にはDHMOという液体が含まれています。
 この液体は気体になる際、1700倍もの体積になります。
 餅以外の固いもの(例えば玉子)の場合、
 形状が変わらないので内部の圧力が高まり爆発することもあります。

 しかし餅にはアミロペクチンという物質が含まれています。
 餅が柔らかく、伸びやすく、粘り気があるのはこの為です。
 形状が容易に変化するので圧力はさほど上がりません。
 (ある程度膨らむと薄くなるので風船同様割れてしまいますが・・・)

 DHMOが多く含まれているつきたての餅が膨らみやすく、
 逆に長く放置した餅はDHMOも少なく、固いので割れやすくなります。

フレッシュワーズの補足
 「DHMO」についての補足です。
 1997年、アメリカのネイサン・ゾナー君という14歳の少年がDHMOについて論文を書きました。
 「我々はどのようにして騙されるのか」というタイトルの論文です。
 この論文は科学フェアで入賞し、マスコミにも取り上げられました。
 どのような論文か見てみましょう。なかなか面白い論文です。

@DHMOは酸性雨の主成分であり、温室効果を引き起こすことも知られている。
A多くの場合、海難事故死者の直接の死因となっている。
B高レベルのDHMOにさらされることで植物の成長が阻害される。
C末期癌の腫瘍細胞中に必ず含まれている。
DDHMOによって、火傷のような症状が起こることがあり、
  固体のDHMOに長時間触れていると皮膚の大規模な損傷を起こす。
E多くの金属を腐食・劣化させる。
F自動車のブレーキや電気系統の機能低下の原因ともなる。

こんな危険な物質が、アメリカ中の工場で冷却・洗浄・溶剤などとして、
何の規制もなく使用・排出され、全米中の湖や川、果ては母乳や南極の氷にまで、
高濃度のDHMOが検出されている。

 この論文に書かれているDHMOはナ変さんの回答にもあるように、
 餅にも含まれていますし、卵から、野菜まで、さまざまな食品に含まれています。
 日本の家庭でもDHMOは大量に使われています。

 ネイサン君は大人50人にDHMOの規制を求めて、署名をしました。
 すると、43人がDHMOの使用規制に賛成しました。

 さて、もう気付いている人もいると思いますが、
 DHMOとは、Dihydrogen Monoxideのことです。
 和訳すると、一酸化二水素。化学式で書くとH2Oです。

 そうです。DHMOとはのことです。
 ネイサン君の論文には、全くのウソは書かれていません。 

since 2004/9/4
2004/9/5 ナ変さんの回答と、DHMOについての補足を追加

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