That's 学 10年のあゆみ

雑学サイト『That's 学』は2013年5月23日にめでたく10周年を迎えました。
ここでは、かつてのサイトの様子を復元した画像を交えながら、サイト誕生以前から現在に至るまでの歴史を振り返ってみます。これを機に『That's 学』のことをさらによく知っていただければ幸いです。

That's 学 誕生前史

2002年2月-2002年3月
- 試作サイト時代 -

小学校のコンピュータクラブに所属していた私は、近所の本屋の特売コーナーに行ったときに、『子どもにウケるお母さんパソコン』(主婦と生活社,2000)がたまたま目に止まり、面白そうだと思って、ふと手に取りました。これがすべての始まりです。この本を読み、小学生でもサイトを簡単に作ることができると知り、早速、FrontPage Expressを用いて『◯◯(本名)のページ』という個人サイトを設立。最初に借りたサーバーはtripodでした。なお、このサイトは試験的なものであり、個人的にURLを教えた友人が遊びに来るだけでした。

ドラえもん好きの小学生だった私が、ドラえもん情報をまとめるために作ったコンテンツが一応のメインだったと思われます。ちなみに、このときまとめた情報の一部は、2003年5月25日に雑学見聞録No.004「ドラえもんの身体測定」として『That's 学』にも掲載されています。


2002年7月14日-2003年5月18日
- POKEMON GETTERS時代 -

中1の夏。級友のホーリー氏がハリーポッターのサイトを作っていたので、私も感化されて、本気でサイトを作ることに。当時、GBAソフト『ポケットモンスター ルビー/サファイア』の発売が近かったことから、サイト上でポケモンの最新情報や裏技などをまとめることにしました。サイト名はずばり『POKEMON GETTERS』です。設立当初から読者からの情報提供を募っており、こういったスタイルは現在のThat's 学にまで引き継がれています。

ポケモンルビー/サファイアの発売日が近づくにつれ、来客数がどんどん増えていき、サイト設立からわずか5ヶ月でアクセス数は4万人を突破しました。コンテンツ数も多くなり、サイトは非常に縦に長い形に成長。通常のポケモンサイトと異なり、「ポケモンの名前の由来」や「地方のポケモン放送時刻」など、雑学っぽいコンテンツがあるのも特徴でした。ちなみに、「ポケモンの名前の由来」は、『That's 学』の雑学見聞録No.003にそのままの形で残っています。

ポケモンルビー/サファイアの発売後、コンテンツの充実とともに、驚異的にアクセス数が伸びていき、サイト設立から9ヶ月で40万アクセスを突破。掲示板も非常に賑わい、ポケモントレーナーたちの交流の場として人気を博しました。

しかし、人気が出た反面、マナーの悪い小中学生により、掲示板は大いに荒れ、ついには手に負えない状況に陥ってしまいました。13歳の私には月10万アクセスのサイトは荷が重すぎました。そして、苦渋の末、2003年5月18日、『POKEMON GETTERS』を閉鎖しました…。

ところで、『POKEMON GETTERS』の「その他のコンテンツ」に日記があるのがお分かりになるでしょうか。実は、2003年4月1日に日記を設置し、日記のおまけとして細々と雑学を紹介していました。言わずもがな、これがのちの『That's 学』の原点となっています。今回は特別にWebArchiveに残っていた情報をもとに、当時の日記の復刻版を作成しましたので、是非御覧ください。(雑学関連箇所以外の稚拙な文章は色を薄くしたので読まないでください(笑))

なお、記憶を遡るに、日記に載せていた雑学の出典は父の書斎で見つけた『雑学おもしろ読本』(日本社,1982)だと思います。もし父がこの本を買っていなかったら、『That's 学』は生まれていなかったかもしれません。


That's 学 10年のあゆみ

2003年5月23日
- That's 学 誕生 -

「この世にあふれる面白い雑学をみんなに紹介していきたい!」という思いを胸に秘め、『POKEMON GETTERS』の閉鎖からわずか5日後に『That's 学』を設立しました。

メインコンテンツは、「一言雑学集」、「雑学見聞録」、「雑学的疑問集」(廃止)の3つで、最初は主に中高生の読者が多かったです。なお、10年経った今だから言えることですが、実は「雑学見聞録」と「雑学的疑問集」は、『雑学のすゝめ』さまの「雑木話」と「素朴な疑問」の影響を大いに受けています。今回の十年史編纂調査でこの事実に気づき、結構驚きました。文化は模倣と創造から始まるのですね。

ちなみに、上の画像はサイト設立から4ヶ月経った2003年9月6日のもので、「お知らせ」の欄に「アドレスが変わった」と書かれています。この頃、tripodがinfoseekに統合されたため、URLが「members.tripod.co.jp/fleshwords/」から「fleshwords.at.infoseek.co.jp」に変わり、サイト内でリンク切れが多発するという問題が生じ、復旧作業が大変でした…。ちなみに、復旧に苦戦していた様子は、当時の雑談掲示板からもうかがえます。


2003年10月19日
- 第1回レイアウト変更 -

横長だったレイアウトをコンパクトにまとめました。この頃はまだ中学の級友たちが集う内輪向けサイトの色が濃く、談話の場として雑談掲示板が特に盛り上がっていました。実際、雑学コンテンツよりも上に雑談掲示板やチャットが配置されていることからも、級友同士の交流がメインだった当時の雰囲気がうかがえます。

上の画像は2003年12月14日のトップページです。サイト設立から7ヶ月経ち、雑学コンテンツがだんだん充実してきました。この頃から、一般の雑学好きの方々も多く訪れるようになり、私(中2)より年上の方々から高度な雑学情報を提供される機会が増え、サイトの質が益々高まっていきました。


2004年2月17日
- 第2回レイアウト変更 -

2003年12月31日にめでたく10,000アクセスを突破しました。また、2003年12月19日には「徒然日記」が設置され、私の波瀾万丈な日常を徒然なるままに書き留めた記事が人気を博し、この日記を楽しみにして毎日訪問してくださる人々も現れるようになりました。

ちなみに、当時の徒然日記は、レンタル日記サービス「メモライズ」を使用していました。現在のようなブログ形式に一新されたのは、メモライズがライブドアに統合された2004年7月末のことです。


2004年4月11日
- 第3回レイアウト変更 -

新たな雑学を創造したり、挑戦を通じて見聞を増やしたりすることを目的として、2004年4月11日に「ワーズ流実験室」が設置されました。今まで雑学にあまり興味がなかった人々が、ワーズ流実験室を入口として『That's 学』を訪れるようになってくださったおかげで、図らずも、雑学の楽しさをさらにたくさんの人々に知っていただけるようになりました。


2004年12月1日
- 第4回レイアウト変更 -

2004年の冬は、高校受験が迫り、更新頻度が下がっていました。雑学調査を念入りに行う時間があまり確保できなかったので、この頃は徒然日記の更新に特に力を入れていました。中学生時代の自分の感情が中二病全開の表現で生き生きと書かれており、恥ずかしいながらも、貴重な思い出として現在まで残しておいて良かったと常々感じています。

ちなみに、内輪向けの交流サイトから一般向けの雑学サイトへとスタイルが変わってきたことを受け、今回のレイアウト変更で初めて、雑談掲示板よりも上に雑学系コンテンツが配置されるようになりました。

第一志望の公立高校に無事合格した私は、春から再び更新ペースを元に戻しました。高校では、中学校よりも各教科の内容が深いものになり、また、知的な友人に恵まれて趣味や教養の幅も広がり、それらはサイト更新をする上でも大いに役立ちました。


2005年7月13日
- 第5回レイアウト変更 -

2005年7月11日に10万アクセスを突破し、それを記念してトップページのリニューアルを行いました。サイト設立から続いていたコンテンツ配置を一新し、縦一列にすべてを並べるように変更しました。また、サイト設立からずっとトップページに鎮座していた雑学ダルマくんが、レイアウトの都合により、いなくなってしまいました。


2005年12月11日
- 第6回レイアウト変更 -

コンテンツがジャンル別に分類され、利便性が良くなりました。枠で囲まれた従来のデザインを脱却し、新しいスタイルを模索しようとしている姿勢がうかがえます。なお、前回のレイアウト変更で消滅した雑学ダルマくんは今回の変更で右下に復帰を果たしました。


2006年3月11日
- 第7回レイアウト変更 -

新たなデザインを求めて迷走しているうちに、真っ黒になりました。不評でした。

2006年4月13日には、念願のYahoo!JAPAN登録サイトになることができました。この効果は非常に大きく、検索エンジンでも上位に表示されるようになり、来客数がどっと増えました。


2006年4月30日
- 第8回レイアウト変更 -

思い切って、サイト全体をフレーム化しました。CSSを少し覚えて、区切り線の種類、更新履歴のフォームの色、リンクの色などを変更し、ついに旧来のデザインとの決別を果たすことができました。しかし、フレーム化したことで、ブラウザや画面サイズによってうまく表示されないという問題が生じ、実は使い勝手はあまり良くありませんでした…。

高2になり、勉強や部活が本格化してきたため、帰宅後は徒然日記の更新をするだけで精一杯で、たまに一言雑学集やワーズ流実験室を更新することがある程度になってしまいました。雑学サイトだというのに、何故か徒然日記がブログランキングで上位に来てしまうということもあり、日記メインのサイトになっていたと言っても過言ではありません…。


2006年9月29日
- 書籍掲載 -

 

2006年9月29日発売の『Yahoo! Internet Guide』11月号の50ページで『That's 学』が紹介されました。サイトのアピールポイントをうまく詰め込んだ素敵な紹介文を書いてくださり、とても嬉しかったです。ちなみに「郵便番号+ロ1で届く場所」が気になる人は、一言雑学集No.490を御覧ください。


2006年12月31日
- 氷河期到来 -

2006年12月31日にinfoseekのサーバー容量制限である100MBを超えてしまい、サイトが更新不能になりました。また、高3になり、大学受験対策が忙しくなり、2007年9月1日には徒然日記の更新停止宣言を発令しました(翌年3月13日に宣言解除)。さらに、2008年1月にはサイト設立当初から愛用していたパソコンが故障して、データをすべて喪失してしまいました。

上の画像は、大学合格後の2008年5月8日のトップページの様子です。絶望的な状況に陥っている私の悲痛な叫びを見ることができます。やむを得ない事情ながら、『That's 学』のメインを一時的に徒然日記に移すという苦渋の決断をせざるを得ませんでした。


2009年11月5日
- 十代最後の決心 -

2008年5月8日の日記更新を最後にしばらく私は『That's 学』から姿を消していました。実は、2008年3月にmixiを始めたため、mixi日記を書くのに夢中で、肝心の徒然日記が放置気味になっていたのです。再び更新を再開したのは、更新停止から1年半経った2009年11月5日。私の20歳の誕生日前夜のことでした。(参照:徒然日記「10代最後の夜」)


2010年10月16日
- 第9回レイアウト変更 -

2010年2月23日にはワーズ流実験室を4年ぶりに更新し、2010年8月19日からはmixi日記の内容を徒然日記に移す「日記補完計画」が始動しました。そろそろ一言雑学集などの雑学系コンテンツの更新も本格的に再開しようかな…と思っていた矢先、突然、infoseekが無料のホームページスペース提供サービス「iswebライト」を終了するという衝撃的な宣言を出したのです。

ある名無しさんのツイートにより、2週間後に『That's 学』が消滅するという事実を知って青褪めた私は、大急ぎで全データをダウンロードして、2日後にトップページをFC2サーバーへ避難させました。この避難のときに若干のレイアウト変更が行われ、左フレームのコンテンツ数を減らし、自己紹介やサイトの説明などは右フレームに簡略化して掲載する形式になりました。

追って、全コンテンツを新サーバーに移転したり、徒然日記の全写真のリンク切れを修正したりし、4ヶ月後の2011年3月8日にようやく復興作業を終えることができました。


2012年2月14日
- 第10回レイアウト変更 -

パソコンの知識が乏しい中2のときに設立したサイトだったので、後先考えずにフォルダ分けが行われていて、管理をする上で非常に厄介でした。そこで、大学の卒論を書き終えて一段落ついた時期に、かねてから思い描いていた『That's 学』大改装計画を始動しました。今までで最大規模のリニューアルです。

しっかりとデザインスケッチを描いて、十分に改装計画を立てたのち、1000以上に及ぶすべてのファイルの整理、CSSによるサイトデザイン統一、絶対参照のリンクをすべて相対参照に変更、フレームページの廃止、などを行い、1ヶ月かけてリニューアルしました。このリニューアルにより、見た目だけでなく、管理効率もぐっと向上し、サイトの更新作業が快適に行えるようになりました。


2013年5月23日
- おかげさまで10周年 -

2013年5月23日、雑学サイト『That's 学』はめでたく10周年を迎えました!
今日まで続けることができたのも、サイトを楽しく読んでくださったたくさんの方々のおかげです。読者の方々の「へぇ〜」「そうだったのか」「面白い!」といった声が、私のサイト運営の原動力になっていました。本当にありがとうございました。

光陰は矢の如く過ぎ去り、私はもう来年からは社会人です。実は、第一志望の会社の最終面接では、今まで私が『That's 学』を通じて行なってきた活動のことを詳らかに話しました。内定後に人事の方に話を聞いたところ、『That's 学』の話が採用の決め手となったそうです。

また、この10年間で『That's 学』を通じて様々な人たちと出会うことができました。中には実際に遠方から会いに来てくださった方もいましたし、大学で見知らぬ新入生が突然「ホームページ見てました!」と声を掛けてきてくれるという嬉しいサプライズもありました。

このようなエピソードを一つ一つ振り返ってみると、枚挙にいとまがありません。もし私が10年前に『That's 学』を設立していなかったら、きっと今の自分はいなかったことでしょう。ひょっとすると、趣味や交友の幅が狭まり、つまらない人生を送っていたかもしれません。そう思うと、『That's 学』というサイトがかけがいのないものに思えてきます。社会人になったら、今まで以上に忙しくなるかもしれませんが、今後も新たな雑学を追求し、新たな挑戦を行い、『That's 学』と一緒に生きていくつもりですので、これからも宜しくお願いします!!


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